バーチャファイター
[ACT][SEGA](1994/11/22)
アーケードで一世を風靡した格闘ゲーム。
これをやりたいがために、サターンを買った人は多いはず。
S:突然だが、このゲームに関しては、樹利亜が某パソコンネット向けに書いたレポ
ートがあるので、これを掲載する。
J:極楽院先生、手抜きはいけませんよ、手抜きは。(笑)
S:ちなみに、実話7割に創作3割だそうだ。全部が実話ではないらしいぞ。
J:それから、これを書いたのは、「バーチャファイター・リミックス」の単体発売
が発表になった直後ですね。そのことを頭に置いて読んでくださいませ。
[バーチャファイター(サターン版)体験記]
サターンを買ったのは私ではない。夫である。彼は、事前に予約をしていた、すな
わち必ずゲットできる保証があったにも関わらず、セガ・サターン発売日当日、通勤
途上に○○○○カメラに寄って、引き取ってきたと言う。ちなみに、彼の会社の始業
時刻は午前9時。フレックス制ではない。買いに行く方も買いに行く方だが、売る方
も売る方である。
もちろん、サターンといえども、ソフトなければただの箱である。一緒にソフトを
買わねばならない。当時、サターン本体を買った者は皆、「バーチャファイター」を
買う決まりになっていた。別に決まりではなかったろうが、私が知る範囲では、
100%の確率で買っているようである。
ところで、これは噂であるが、セガはサターン本体の製造に力を注いでいたため、
周辺機器の製造が追いつかなかったらしい。夫は、本体とともに、別売りコントロー
ラーを購入しようとした。しかし、店員はこう言った。
「申し訳ございません。当店には入荷しておりません。」
夫は、勤務時間内にも関わらず、電話をかけまくった。だが、コントローラーの在
庫がある店を見つけることはできなかった。
そのようなわけで、しばらくは対COM戦で腕を磨く日々が続いた。ちなみにその
間、妻の方も、さして興味はなかったが、一応流行り物は押さえておこうというわけ
で、やってみるだけはやってみた。もちろん設定は、一番簡単なモードである。これ
で、どうにか三人勝ち抜きまではできるようになった。なぜ四人目のカゲに勝てない
かと言うと、彼女はカゲ使いなので、戦っているうちにどちらが自分なのか分からな
くなってしまうのだ。
そして、ついに願望はかなった。「ヴァーチャスティック」だか「ファイティング
スティック」だか、何だかそういう名前の、やたら大きなコントローラーを夫は入手
したのだ。妻は、その色使いのセンスのなさに呆れたが、夫は結構気に入っていたよ
うだ。
かくして、初めての対戦プレイが当家において行われた。シューティングを筆頭に
アクションゲーム全般をこなし、ゲームセンターにもしょっちゅう出入りしている夫
が、新しいスティックの方を使い、アクションゲームには全く才能がない妻が、使い
慣れたパッドを使うことになった。夫はパイ、妻はカゲという、軽量級の戦いである。
ところで、サターン版の場合、このように実力の差がある者同士でも対戦できるよ
う、ハンデを付けることができるようになっている。試合前、二人の間でこのような
会話が交わされた。
「じゃ、ハンデ付けよう。あまり付けすぎても面白くないから、カゲの方を一番強い
設定にして、パイはノーマルね。時間無制限の三本勝負ってことで。」
「よくわかんないから、適当でいい。」
まず一回目。カゲはひたすらPPKの繰り返し。パイは「受け流し」を狙うが、受
け流せるような攻撃を受けないため、不発。最後までいい勝負だったが、結局、地道
にダメージを与えていたカゲの勝利であった。
「なんだ、結構いけるじゃん。今度は本気で行くよ。」
そう宣言された二回目。ようやくカゲも、飛び蹴り、回し蹴りなどが出せるように
なってきた。そして、カゲの圧勝。
「なんだよー、ハンデなんか要らないじゃん。」
「えーっ、まぐれだよ、まぐれ。ハンデ必要だってば。」
カゲ側の執拗な抗議にも関わらず、ハンデなしの勝負が開始された。だが…。
「そんな…、アクションゲームで負けるなんて…。」
結局二セット目も、カゲの卑怯な足払い攻撃に、パイは沈んだ。パイ使いの夫は、
絶対負けるはずのない戦いを落としたショックに、しばらく立ち直れなかったようで
ある。
そして今、限定発売「バーチャファイター・リミックス」を確実に購入するために、
彼は東奔西走している。
(完)
追記:なおその後、カゲ使いの妻は、「カゲは中級以上向け」との雑誌の記述を見て、
サラに転向したそうだ。いわく、「コマンドが似ているので違和感はない」と
のことである。
--1995/07/22--
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