ガボール・スクリーン[ETC][アンティノスレコード](1996/12/06)

今をときめく音楽プロデューサー、小室哲哉の企画により、生まれたソフト。ゲーム でもなく、ビデオクリップ集でもない、新しいタイプのソフトである。
プレイヤーはスニーカーを操り、3D空間を移動し、散らばっている「音」を探し集 める。すべての音を見つけると、その曲のビデオクリップを見ることができるように なる。収録曲は7曲。作曲は小室哲哉と、久保こーじ。
S:これも評価が難しいなあ。ゲームじゃないんだって?
J:と、小室先生はおっしゃってますが?(笑)
S:ちなみに、これ、ゲーム屋さんじゃなくて、CD屋さんで買ったんだよね。とい
  うことは、やっぱり音楽ソフトなのか?
J:いや、どこで売ってたか、ってのは大した問題ではないと思いますよ。
S:思うに、これにタイムアタックとか、イベント達成率みたいな指標を付けると、
  ゲームになるんじゃないかな。
J:ああ、そうかもしれませんね。要するに、「宝探し」ですから。無理にジャンル
  分けしようとすれば、アドベンチャーでしょうね。
S:クリアのご褒美がビデオクリップなんだな。で、私は、こっちの方は疎いんだよ
  ね。むしろ、あんたの専門じゃない?
J:専門じゃないですが…。悪くはないですよ。驚いたのは、実写とCGを上手に合
  成しているところですね。最近のビデオクリップの手法としては、珍しくもない
  んですが、プレイステーションのソフトでこういうのを出してくるとは…。
S:ビデオCDだったら驚かなかった?
J:ええ。先入観かもしれませんが、ほら、しょせんゲームだと思ってましたから。
S:だからあ、ゲームじゃないんでしょ、これ?(笑)
J:でも、ゲームじゃなければ、なんなんでしょうね。(苦笑)
S:表現のしようがないんだよなあ。ま、とりあえず、ここに出てくる人たちに興味
  があるかどうか、だろうな。
J:そうですね。それに、小室哲哉が嫌いだったら、もうどうしようもないです。あ
  とは、強いて言うなら、いわゆる映像表現に関心がある人なら、見ても損はない
  かと。
S:うーん…。でも、もっとすごいCGはいくらでもあるんじゃない?
J:ええ。そうじゃなくて、表現手法の一つとしてCGを使っているわけで…。あー、
  だから、CGそのもののすごさじゃなく、全体としての、芸術作品としての…、
  すいません、自分で言ってて意味分かりません。(苦笑)
S:まあ、何となくは分かるかな。技術がいくらすごくても、全体として面白くない
  なんてのもあるしね。ゲームでも、特撮映画でも。
J:そうです、そうです。音質とか画質は、最高とは言えないまでも、文句を言うほ
  どじゃないんで、純粋にビデオクリップ集として見てもいいんじゃないでしょう
  か。そうなると、ターゲットも大体絞られますよね。
S:ああ、そうか。普通は、ゲームがあって、おまけのムービーがあるんだけど、こ
  れは逆なんだ。ムービーがあって、おまけのゲームがある。
J:そうですね。そういうふうに言えば、大体あってると思いますよ。ゲームを期待
  している人には、絶対に勧められません。
S:かと言って、純粋に音楽を聴きたい人には、このゲームは邪魔じゃないのか?
J:でも、ですね。このゲームの世界も、ビデオクリップの一部を構成しているんで
  すよ。お気付きになりました?
S:え? …そういえば、ゲームのCGを使い回してるなあ、とは思ったけど?
J:もう…。あれがいきなり出てきたら、何だか分からないじゃないですか。でも、
  音を探す所から入っていけば、意味が分かるんです。そういう演出なんです。
S:ほんとうかあ?
J:たぶん。(笑) とにかく、そういう演出を楽しめるかどうかで、このソフトに
  対する評価は大きく変わるでしょうね。

--1996/12/16--

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