発売元が設定した「ジャンル」は「法廷バトル」だが、別に格闘をするわけではない。
比較的オーソドックスな推理ゲーム。主人公は新米弁護士。無実の罪を着せられた依頼人のために、真犯人を探すことが目標。4つの別々の事件を解決する。
推理ゲームとしての難易度はそれほど高くなく、1つの事件を解決するのに必要な時間も短め。演出面の配慮もあるので、敷居は低い。一方で、シナリオもきちんと練られているので、慣れた人も楽しめる。本格的な推理ゲームを期待すると物足りないか。
S:唐突だが、裁判所って行ったことある? J:ありますよ。大昔、社会科見学で。 S:そのときのこと、覚えてる? J:忘れましたねえ。 S:でも、少なくとも、このゲームみたいな感じではなかったな。 J:先生。それを言っちゃダメです。ゲームなんだから。 S:裁判って、もっと地味だよね。 J:そりゃ、警察の現場が、あんな刑事ドラマみたいにかっこよくないのと同じです。 S:というわけで、「法廷バトル」だが、「法廷シミュレーション」ではない、と。 J:それを言いたいだけで、こんな行数使ったんですか。 S:良い子のみんなは、これが本物の裁判だと思っちゃダメだぞ。 J:はいはい。先生もいい大人なんだから、こんなので勘違いしないでください。 S:でも、そういうのを要求しそうな人、いそうだなあと思って。 J:リアリティがないとか? S:そうそう。はっきり言うけど、リアリティには欠ける。「弁護士がこんなことす るか?」ってツッコミ入れたくなるところもある。 J:しょうがないです。リアリティを追求したら、ものすごくつまらなくなりますよ? S:その辺をね。割り切って楽しめる人なら、いいと思うんだけど。 J:先生は? S:私は、そんなの気にしないから。リアリティより娯楽性。 J:じゃ、いいんですね? S:うん。私は気に入った。ただ、しょせん「フラグ立てゲーム」ではあるけどね。 その中では、テンポ良く進む方だと思うよ。 J:「フラグ立てゲーム」っていうのは、こう、手順が決まっていて、あることをす ると旗が立つんですよね。で、全部の旗を立てると先に進めるというゲームなん ですけど…という説明で合ってます? S:…おおっ。旗か。だからフラグなのか。 J:ショー・ザ・フラッグ。 S:時事ネタをありがとう。でも、ここでは関係ないけどな。 J:ただ、どんなゲームも、フラグ立てには違いないんで、特に「フラグ立てゲーム」 と言ったときには、選択肢を端から順に全部選んでいくと先に進む、何も芸のな いゲームのことを言いますね。 S:しかも、ある選択肢は何回か繰り返し選ばないといけなかったり。 J:ああいうのは、嫌いな人はほんとうに嫌いです。 S:私は、嫌い。選ぶ理由がないのに、全部選ばせるなんて、時間稼ぎだよね。 J:その点、これは、全部選んだらダメなんです。 S:「法廷パート」はね。無意味なことをすると、裁判官の心証が悪くなる。時間制 限はないけれど、結構スリリング。 J:もっとも、そんなに難しくはないですが。 S:いや、証言の矛盾点はわかっても、それを指摘するために、いつどれを使うかが わからないことがある。 J:ほぉ? S:選択式の限界なんだけど。そういう部分が歯痒いんだなあ。ま、その歯痒さが、 この手のゲームの醍醐味なのかもしれないけど。 J:そうなんですかあ? S:「こんなの、わかるわけない」というほど理不尽なアイテムの使い方はしてない からね。わかれば「なるほど」って思う。そこがいい感じ。 J:ええと、だから「法廷パート」はいいんですよ。問題は「探偵パート」ですね。 S:「フラグ立て」になっちゃってるのはね。でも、こちらも極端に理不尽なことは ないから、私の基準で言えば十分許容範囲。 J:それに、つまらなくはないですしね。色々。 S:色々ね。ただ、まあ、私がそう感じるということは、もっと複雑な推理ゲームが 好きな人には、物足りないんだろうなあ、とは思う。 J:ゲームボーイアドバンスですし。気楽に楽しめるくらいでちょうどいいんでしょ う。 S:そうだね。基本的には、どこでも中断できるから、暇つぶしにちょっとずつ進め ると、楽しいんじゃないかな。
--2001/11/16--